乾友紀子選手Soloに専念アーティスティックスイミング世界水泳

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今回の記事も、日ごろ更新している皆様へのお役立ち情報とは異なりますが、その点はご了承くださいませ。

2022.6月17日~25日に開催された世界水泳2022 Budapest(ArtisticSwimming:アーティスティックスイミング)に帯同した期間のことを中心に綴ろうと思います。

興味を持って下さった方はぜひ、最後までご覧いただけると幸いです。

アーティスティックスイミング乾友紀子選手はSolo種目専念へ

乾友紀子選手の東京オリンピック終了後の動向

下記、添付の写真にもある通り、

各メディアで井村雅代ヘッドコーチの退任が報じられました。それと同時に井村ヘッドコーチに師事していた私の任期も終了を迎えることになりました。

私は、しばらくの期間休暇を取得し、身体の休養と気持ちの切り替えにしばしの時を使っていました。

そんな中、乾友紀子 選手 本人はと言いますと、下記の写真の通り、東京オリンピック終了直後には「Solo種目専念」の気持ちを固め、メディアに対して発表しています。

また、井村先生も同時期に、乾友紀子選手を最後までサポートするということを公言され、ソロコーチを志願されています。

下記の写真の通りです。

私は乾友紀子選手のパーソナルフィジカルコーチとして活動を

ここからは、少し私の話になります。

彼女(乾友紀子 選手)との付き合いは、約6年になります。その期間、サポートをしている中で多くの変化を目の当たりにしています。

それは、身体的変化(フィジカル)、技術的変化(パフォーマンス、スキル)、精神的変化(競技への向き合い方、自身の身体や心への向き合い方、多方向に向けたものを含めます)など、驚くことが多くありました。

そして、彼女との付き合いを深める中で、競技に対する「軸」のようなものが固まっていると感じる場面が多々あり、やがて彼女が引退をするその日までサポートし、彼女の目標やビジョンを共有したいなという意思が私の中に芽生えていました。

そんなとき、井村先生から乾選手の専属トレーナーとしてサポートを頼めないか?と声をかけてもらいました。私は、一つ返事で「もちろんです。引き受けさせてください。」とその任を拝命したのです。

これが、私と運動器ケアしまだ病院、島田永和理事長、井村先生、乾選手の世界水泳2022に向けた挑戦の始まりです。

私にとっては、アーティスティックスイミングに関わることのセカンドシーズンということになります。

アーティスティックスイミング乾友紀子選手 再始動!!

決まれば行動が早い。

ひと時の休息を!と言っていましたが練習再開です。

8月後半には水中練習はもちろんのこと、クラシックバレエのレッスンを再開し、基礎トレーニングから陸上トレーニングも再開。徐々にウェイトトレーニングなどで負荷をかけて9月中頃には本格的なトレーニングが始まっていました。

10月ごろは短期間の集中練習を三重県でプールを借りて始動します。このころより世界水泳2022に向けた新プログラムを作り始めていました。

Soloテクニカルには「鳳凰伝説」を、Soloフリーには「オロチ」を。

「鳳凰伝説」は彼女のSoloの代表作の一つで、2017年にBudapestで開催された世界水泳の時にフリー種目で演技をしています。泳ぎ慣れたこの作品をテクニカル種目用に手を加え、また曲にも手を加えてもらい、エレキギターの音が入ったりとバージョンアップされています。

フリー種目の新曲「オロチ」は、世界水泳2022で泳ぎ終わった彼女のインタビュー記事にもある通り、過去最高にハードなプログラムです。振付にはTHE CONVOY SHOWオリジナルメンバーで、1985年初舞台以来、舞踊家・俳優・振付家として舞台や映画で活躍されている舘形 比呂一さんが関わってくださっています。

アーティスティックスイミングSolo種目に特化した強化

アーティスティックスイミングには、チーム種目・デュエット種目・混合種目・ソロ種目があります。

チーム種目の中には、

  1. テクニカル
  2. フリー
  3. コンビネーション
  4. ハイライト

があり、オリンピックではテクニカルとフリーの合計得点で争われます。

デュエット種目、混合種目(ミックスデュエット)では、

  1. テクニカル
  2. フリー

があり、オリンピックではチーム種目同様にテクニカルとフリーの合計点で争われます。(ミックスデュエットは現在時点ではオリンピック種目ではありません)

では、Solo種目に特化した強化の話に戻ります。

チームやデュエットでは他者との同調性が主になりますが、Soloは一人で泳ぐため同調するのは曲のみとなります。そのため、チームやデュエットに比べてより「表現力」というものが求められます。

また、Solo種目でもチームやデュエット同様の広さのプールで演技をしますので、「大きさ」や「迫力」はより必要になります。

言葉で説明するのは非常に難しいですが、Solo種目に専念した乾選手の身体づくりのテーマは、「しなやかかつ力強い、圧倒的インパクトのあるボディーラインと語れる脚」としました。

https://mainichi.jp/articles/20220619/k00/00m/050/008000cより引用

アーティスティックスイミング乾友紀子選手の強化の実際

10月初旬に日本代表第1次選考会が開催されるまでは、大阪を中心に関西圏内で所属チーム内強化を実践していました。

10月初旬の第1次選考会を無事に通過し、代表候補合宿に参加します。その後、11月に最終選考会へ望みます。1次選考・最終選考共に1位で通過し、予定通り日本代表選手に先行されます。

代表選手に選ばれたのち、Solo特化選手として認定され、特別強化が始まります。チームが行っている強化合宿地に訪れ、同じプールで練習することももちろんありますが、練習メニューや陸上トレーニングメニューは全く別で強化を図っていきます。

12月末、年内にはオリンピック時と同様の筋量に身体組成を戻し、ここから専門性に特化した強化の始まりです。具体的な内容は特にご紹介するつもりはないですが、主に取り組んでいたことは、

  1. 脚に筋肉のスジを隆起させ、脚を立体的に見せること
  2. 足先がキューっと曲がり、つま先が入り込むように伸びること
  3. 首や胸がの可動域が大きくなること
  4. 素早い動きができるようにスピード重視のトレーニング
  5. 一気に力を出せるための瞬発力重視のトレーニング

などなど、今までチームで行っていたトレーニングメニューとは別のメニューに一新したのです。

https://news.yahoo.co.jp/articles/b576d5f0d5993e2e30db8a25f1faf7df8f3b8ff9より引用

こうして、4月まで強化を図り、5月のGWに開催された日本選手権にオープン参加で出場します。

乾友紀子選手Soloに専念アーティスティックスイミング世界水泳のまとめ

悲願の初 金メダル!!(2冠)世界水泳帯同記②では、東京オリンピック終了後からSolo種目に専念した経緯などについて綴ってきました。

次回の記事では、5月GWの日本選手権以降~世界水泳までのお話を記載したいと思います。

最後まで、読んでくださりありがとうございました。

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