四十肩 (五十肩) の症状とは?
腕を前から上げようとしても横から上げようとしても、あるいは身体の後ろに回そうとしても、下にある荷物を拾い上げようとしても、胸を張ろうとしても、ありとあらゆる方向への動きで痛みを感じたり、硬くて動かせなかったりすることが主症状です。
つまり、決まったどこかの方向にだけ動かしにくい、あるいは動かしたときに痛みが出るということではなく、「全方向性の症状」であると言えると思います。
ただし、普段の施術場面で多く見る患者さんの症状の特徴としては、肩関節の前側にある腱板疎部の部分での痛みの訴えが多いような印象を個人的には持っています。
四十肩 (五十肩) の特徴とは?
四十肩 (五十肩)は炎症期、凍結期、回復期という3つの期に分けられて分類されています。
最初は肩関節周囲の軟部組織由来の強い炎症による痛み(安静時痛・動作時痛・夜間時痛)が生じ、その後、炎症の緩解に伴って痛みが徐々に減り、炎症期の間に関節を動かさなかったことによる関節拘縮が生じます。
そして、その拘縮も適切に施術を加えることで徐々に回復していくことが多いです。
炎症期には関節内注射や内服、アイシングや安静などの適切な判断にともなう適切な対処が重要で、この時期に無理な施術や対処を行うと、かえって症状が長期化したりと良くない経過になることもしばしば経験します。
また、凍結期・回復期においても同様で、無理に関節を動かしたりすることでほかの部位に負担をかけてしまうこともあります。
四十肩 (五十肩) の夜間痛とは?
四十肩 (五十肩) では、肩の痛みが夜間に横になると強まることがしばしばあります。
一般的には、痛みを有している方の肩を下にして横になると痛みが出やすいとされています。そして、痛みがある方の肩の腕や肘が背中側に近い(肩の前側が浮き上がるような肢位)では痛みが増強しやすいと言われています。
対策方法として一般的なものは、就寝時に腕がダラーんと垂れ下がらないように、前腕や腕の下にクッションやバスタオルなどを敷いて腕の重みを支えてあげるという方法があります。
また、横向きで寝る際には、痛みがない肩を下にして、お腹の前にクッションやバスタオルをセッティングして、それを抱きかかえるような肢位をとったり、痛みがある方のワキのところにクッションやバスタオルを挟んで腕の重みをサポートしてあげるという方法があります。
四十肩 (五十肩) の対処方法とは?
しばらく、様子をみてほおっておいたら改善するかな?などと時間的解決を選択したり、歳だから仕方ないのかな?こんなもんなのかな?そのうちまた動くようになるやろう。などと自己解決に至っている方も少なくないと思います。
確かに、それでよくなる方もいらっしゃいますが、日々の施術を行う中では、そういった方法で解決に至らない方々を散見しているのが現実です。
私の考えでは、炎症期(痛みを感じた初期)にいかにうまく対処するかでその先の症状の解決に影響するような印象を持っています。
私は医師ではありませんので関節内注射や投薬はできませんのでその対処は医師にお任せしたいと思っています。
私自身が指導できることはアイシングの徹底と、いかに肩関節周囲に負担を少なくするための動作指導やポジショニングを言うことになります。
要するに、私自身は、関節内注射や内服を否定している立場ではないということです。
適切なタイミングで適切な処置あるいは内服を行うことで、その炎症が落ち着いた後の施術を早期に始めることができるためです。
直接触ってなにか施術を行うという段階は炎症を的確に沈めることが早期に完了させた後に来るからです。
とにかく、痛くても動かなくなるから動かしなさいは、いつでも正解ということではないのです。
電気治療をしても炎症は収まりません。また、ハリ治療を行っても炎症は収まりません。とにかく、早期に炎症を収めるということが、肩関節周囲炎に関しては最重要項目であると私は考えています。
炎症さえ落ち着いてしまえば、私にお任せください。肩関節周囲筋、背中の筋肉、胸の前の筋肉、前腕、頚部、的確に筋肉を緩めて関節の動きを整えさせていただきます。
トリガーポイント治療、肩甲骨はがし、筋膜リリースなど様々な手法を用いて適切に対処させていただきます。もちろん、適切に対処した後には、その効果を持続してもらうためのホームワークを必ず指導し、自己管理ができるように段取りを進めてまいります。
四十肩!?五十肩!?肩の痛みについて②のまとめ
今回の記事では、肩の痛みについての病態やメカニズムなどより詳しい内容をお伝えさせていただきました。
また、四十肩(五十肩)肩の痛みに対しての対処法の最も重要なことは、適切な時期に適切な対処を行うことが最も重要であるということです。
その中でのポイントは、炎症期に起こる、各部位での炎症を的確になるべく早期に改善させることが最も重要であるということです。
ご自宅で簡単にできる方法は、アイシングと負担がかからない使い方と、姿勢をみにつけることです。
LEAP Physio Lab.では、適切にフォローアップさせていただけるように常々、情報を更新していますので安心してお越しくださいませ。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
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