この季節、三寒四温の時期真っ最中で、春の陽気なポカポカした季節が待ち遠しいですが、体調を崩しがちな時期でもあります。寒さ・暖かさがいったりきたりで身体には負担をかけやすく、そこからストレスが生まれ、自律神経の乱れなど様々な症状を引き起こしてしまします。
春に向けて気候が過ごしやすくなり、喜ぶのは人だけではありません。今まで冬の間眠っていた木々、花たちも目覚め花を咲かす準備を進めます。そうです、今や1年中あると言われる「花粉症」ですが、最も症状を発症しやすいのは春先の時期だと思います。
主たる症状は、鼻炎や目のかゆみなどが一般的で、この「鼻炎」により、鼻汁(鼻水)をすすることにより頚部や肩回り、肩甲骨周囲の筋肉の緊張を高めやすく、これらの筋肉が緊張し、硬くなることで頭痛にまで発展してしまします。
頭痛や肩こりを引き起こす「花粉症」の症状について
主症状
鼻の症状
- 鼻汁が多量に出る(鼻汁はサラサラしている)
- 鼻の不快感が持続する、鼻の奥がムズムズする
- クシャミが止まらない(5回、10回と連続ででる)
- 鼻がつまって口呼吸になりやすい(睡眠が十分にとれない)
のどの症状
- のどの奥にかゆみを感じる(花粉がのどの粘膜につく)
- のどがイガイガする
皮膚の症状
- 肌にピリピリ感を感じる
- 肌がかゆくなる
- 化粧の調子(化粧乗り)が悪くなる
- 皮膚がかぶれやすくなる(皮膚炎が起こりやすい)
目の症状
- 目にかゆみを感じる
- 目が充血する(アレルギー性結膜炎)
- 目から勝手に涙がたくさん出る(涙目)
- 目の中がゴロゴロする感じがある
- 目の周りがただれる
付随して起こりやすい症状
のどの症状
- のどに痛みを感じる
- 味覚が低下する(味を感じにくくなる)
頭の症状
- 頭痛が起こりやすい(緊張性頭痛)
- 頭がぼーっとしやすい(集中力の低下)
気管の症状
- 痰(たん)はからまないのに咳が続く(乾いた咳)
- ぜんそくのような感じになる(肺の方まで苦しくなる)
全身の症状とその他の症状
- 耳の中まで痒さを感じる
- 下痢などの症状が出る
- 普段よりイライラしやすい
- 悪寒、全身の倦怠感
- 肩こりや首痛を感じやすくなる
「花粉症」による肩こりや頭痛の症状は付随して起こってくる症状であり、主症状(アレルギー症状)とは異なります。
主症状のメインである、鼻・喉・目にでる症状により筋肉の緊張や自律神経の乱れが生じやすくなることで、肩こり・頭痛などの症状を引き起こすことになります。以下に、緊張性頭痛など筋肉に由来する症状について解説していきます。
肩こり・頭痛、筋肉の緊張に由来する症状について
緊張性頭痛とは
長時間のデスクワークや長時間の同一姿勢での作業、そういった状況が何日も繰り返される状態によって不良姿勢や無理な姿勢を強いられ続けることが原因であることが多いです。
男女比では、男性に比べて女性の方が1.5倍程度多いと言われています。
最近では、成人だけでなく、スパートフォンやタブレット端末などの普及により、子供(小中高生)にも症状を抱えるようになっています。
頭部から頚部、肩、肩甲骨、背中にかけての筋肉は、筋膜にて連結されており、どこかに負担がかかると共調して緊張を高めることになります。ちなみにですが、頭皮の下にも筋肉があるんですよ!
緊張性頭痛の症状
頭全体が締め付けられるような頭痛を起こすことが多いと言われています。日常的にみかける、最も多い頭痛タイプがこのタイプです。
頭痛だけでなく、首筋から肩、背中にかけて痛みを起こすこともあります。
また、頭が重く感じたり、身体が車酔いになった時のようにフワフワするような、めまい症状を感じるといったことも起こすこともあると言われています。
よく比較される、片頭痛のような強い頭痛症状によって寝込んでしまうようなことはほとんどありませんが、不快な症状が続いてなかなかスッキリしないため、ストレスを感じやすく心身への負担が大きい頭痛であると言えます。
緊張性頭痛の原因
トリガーポイントとの関連性が指摘されており、トリガーポイントを軽く圧迫するだけでも頭痛症状を誘発しやすいと言われています。
筋肉が緊張し硬くなることで、血流が悪化して全身に酸素や栄養素・エネルギーの循環不全が生じ、疲労物質や老廃物が排出される効率が低下し、やがて欠陥が収縮した際に神経が刺激を受けることで頭痛を生じさせます。
ご存じの通り、頭部はとても重く、それを支えるのは頚部や背部、肩周りの筋肉が主にその役割を担っています。ゆえに支える筋肉には普段より負担がかかっているため、疲労を蓄積しやすいのです。
頭の重さについて豆知識
成人の頭の重さは約4〜6kgあると言われています。うつむくだけで、頭の重さの数倍の負荷が首にかかると報告されています。
ハンスラージ氏が一般的な体格の人をモデルに解析したところ、首の曲がる角度に比例して、頚椎にかかる負荷は増えると報告されています。首の曲がる角度が15度になると12kg、30度で18kg、45度で22kg、60度では27kgの負荷がかかるようです。
肩こり・頭痛の治し方 ~生活の中で一工夫~
褐色脂肪細胞を刺激して自律神経を整えてみましょう
褐色脂肪細胞とは?身体の中のエネルギーを利用して「熱」を作り出す細胞と言われています。
首の周りや肩甲骨周囲、わきの下、腎臓のあたりにたくさん存在すると言われています。特徴としては、熱を作るミトコンドリアという細胞内器官が多く存在しています。そのため、細胞が褐色に見え、それが所以で褐色脂肪細胞と言われています。
交感神経が優位に働いている時に活性化しやすいという特徴があります。
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自律神経を整えるための入浴法「交代浴」
褐色脂肪細胞は、交感神経優位になると活性化しやすいというお話をしたと思います。
自宅でストレッチや運動をする前にシャワーで温水(40度前後)と冷水(20度程度)の交代浴(各30秒)を5回ほど繰り返すと効果が高まりやすいです!
この時のポイントとしては必ず冷水シャワーで終了することです。
冷水で締めくくる意図は、血管の二次的拡張作用により血液循環が活性化されるためです!もちろん、この状況では交感神経が優位な状況になります。
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血流改善のための運動法
交代浴の方法で自律神経を整えるというお話をしたと思います。今度は筋肉をストレッチしたり軽運動で筋肉に適度な刺激を入れてあげることにより、緊張で凝り固まった筋肉は柔らかくなり、どんどんほぐれていきます。
筋肉がほぐれていくことで、血液循環状態が改善され、刺激や圧迫を受けていた神経などへのストレスもどんどん緩和されていきます。
肩甲骨周りの筋肉の多くは背骨(首)までくっついているものが多いです。ですので、首周りのストレッチをすることで刺激が入ります。
前後左右に首を倒してストレッチをしてみたり、猫背・胸張りを繰り返してみたり、身体を側屈してみたり、肩回しをしてみたり、肩をすくめてストンと力を抜いてみたりと様々な方法があります。
肩こり・頭痛の治し方!のまとめ
今回は、季節の変わり目「春先」に起こりやすい肩こり・頭痛に関して、この季節に悩まされやすい「花粉症」に付随して現れやすい筋肉の緊張を引き金にする症状(緊張性頭痛症状)を中心に原因やそれに対しての治し方について情報をお伝えさせていただきました。
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最後までお読みいただきありがとうございました。
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