反り腰とは?
反り腰とは腰椎が過度な前弯位のアライメントを日常的に呈している状況を言います。
もう少し詳しくいうと、人の脊柱(背骨)には生理的前弯と言われる(本来緩やかなS字カーブを呈する)ものが過度に大きくなっている状態のことを言います。
反り腰チェック方法
一般的な反り腰のチェックは簡単です。
壁を背にしてまっすぐ立つ→その状態で踵と背部と殿部をピタリと壁につけて腰の隙間に手を入れる→壁と腰の隙間に手のひら1枚分がぴったり入る、あるいは手首ぐらいで止まれば問題なしです。それ以上の余裕がある場合は、骨盤が前傾して腰椎の前弯が大きくなっている可能性があると言えます。
反り腰の原因
反り腰の主な原因は、簡単に言うと腰椎やそのほかの部位に器質的な問題(構造的に問題がないということ)がない場合、骨盤をニュートラルな位置(前傾でも後傾でもない位置で中間位と言います)にキープするための筋力が低下している状態であることが一要因であると考えられます。
具体的には、腰部脊柱起立筋群と股関節屈筋群(大腰筋や腸骨筋など)、大腿四頭筋など骨盤を前傾方向に引っ張りやすい筋肉が過緊張し、腹筋群(腹横筋や骨盤内部の筋など)とハムストリングスや内転筋などの骨盤を支え、安定させるための筋肉が弛緩(低緊張状態)になった状況が日常化したことにより、それを補正するために骨性の支持(骨同士をくっつけて支えるという代償手段)を反り腰にすることで得ようとします。
また、ファッションで女性がはくハイヒールも1つの原因と言われています。メカニズムは、ハイヒールを履くことによって前方重心(つま先立ちで動いている)になりやすくなり、前方に傾きそうな上半身を戻そうとして腰をそらせる方向に力を入れるということです。
反り腰の治し方
反り腰を改善するために必要なことは、過緊張した筋肉の柔軟性を回復し、弱化した筋肉を鍛えるということがセオリーです。
反り腰改善ストレッチ
可動域を正常化する必要がある筋肉は、腰部脊柱起立筋群と股関節屈筋群(大腰筋、腸骨筋、縫工筋、大腿直筋、恥骨筋)です。
ポイントは、 ①自然に呼吸ができる程度の強度で行う。 ②一種目につき20秒程度行う。 ③左右比較して硬い方があれば、1セット多めに追加して行う。
反り腰改善ストレッチ①背中編
国民病!!「腰痛」の原因と体操(ストレッチ&トレーニング)での治し方 #2実践編①でも紹介しましたが、背中にある主な筋肉をまんべんなくストレッチします。脊柱起立筋群や多裂筋、広背筋、僧帽筋などがターゲットになります。
下記、写真のような姿勢がとりにくい方は、仰向けに寝転がって、両膝を抱え込んでもOKです。
反り腰改善ストレッチ②身体を捻じる編
国民病!!「腰痛」の原因と体操(ストレッチ&トレーニング)での治し方 #2実践編①でも紹介しましたが、身体を捻じってストレッチをすることで広範囲に筋肉を伸ばすことができます。脊柱起立筋群や多裂筋、広背筋、腰方形筋、腹斜筋群、殿筋群、大腿筋膜張筋などがターゲットになります。
下記、写真のような姿勢がとりにくい方は、仰向けに寝転がって、両膝を立てていただき、その膝を左右に倒す方法でもOKです。
反り腰改善ストレッチ③身体の横側編
国民病!!「腰痛」の原因と体操(ストレッチ&トレーニング)での治し方 #2実践編①でも紹介しましたが、広背筋や腰方形筋、肋間筋、腹斜筋群がターゲットになります。
下記、写真のような姿勢がとりにくい方は、立位の状態で頭の上に手を組み、「伸び」をした状態で身体を左右に倒していただく方法でもOKです。それも、困難であれば、椅子に腰かけて行っていただいてもOKです。
反り腰改善ストレッチ④股関節前面~大腿前面編
国民病!!「腰痛」の原因と体操(ストレッチ&トレーニング)での治し方 #2実践編①でも紹介しましたが、大腰筋や腸骨筋(合わせて腸腰筋)、大腿四頭筋をターゲットにしたストレッチは重要になります。
下記、写真のような姿勢がとりにくい方は、壁や机など動かないものを手で支えて行っていただければOKです。
反り腰矯正筋トレ
トレーニングや運動で鍛える必要がある筋肉は、腹筋群、殿筋群(大殿筋・中殿筋)、ハムストリングスです。定期的な反り腰チェックと合わせて実践してみてはいかがでしょうか?
反り腰矯正筋トレ①腹筋群編
反り腰矯正筋トレ②大殿筋編
反り腰矯正筋トレ③中殿筋編
反り腰矯正筋トレ④ハムストリングス編
反り腰矯正筋トレ⑤骨盤編
国民病!!「腰痛」の原因と体操(ストレッチ&トレーニング)での治し方 #3実践編②でも紹介しましたが、反り腰に対しては特に後傾方向に骨盤を動かすことを意識して行うと良いと思います。
椅子に浅めに腰かけて、脚は床にきちっと付けます。脚の幅は腰幅ぐらいが丁度よいのではないでしょうか。骨盤の真上に頭がのっかっているように姿勢を整えて運動を開始します。
骨盤を前傾(起こす)するときも後傾(寝かす・倒す)ときも座骨を支点に動かすことが重要です。腰や背骨が反ったり丸くなったりするのではなく、あくまで骨盤が前後傾して、その動きに腰椎や背骨が付随して動くことで効果が出ます。
3回~5回程度繰り返せばOKです。
反り腰の治し方!反り腰改善ストレッチ、反り腰矯正筋トレのまとめ
トレーニングは無理して行う必要は決してありません。鍛えている筋肉が少しだるいなぁ~。と感じる程度の反復回数で十分だと思います。1度にたくさんするのではなく、少ない回数でも良いので、大切なことは継続して行うことです。無理せず「継続」を1番に考えて実践してみてください。
筋力に左右差を感じる場合は、弱いと感じる方を1セット多めに取り組むことをおすすめします。
今回は、反り腰について情報提供をさせていただきました。
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最後までお読みいただきありがとうございました。
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