猫背で背骨が痛い原因は何?理学療法士が徹底解説part①

姿勢

猫背(専門用語では「円背(えんぱい」)は、腰痛の一因になることが多いとされています。また、猫背のように姿勢が崩れてくると、身体のあちこちに負の連鎖を生じさせてしまいます。昨今では、スマートフォンの普及や、COVID-19の影響でのテレワーク(リモート会議)などでパソコンの画面を凝視することなどによって起こりやすいとされています。

猫背が原因で起こる身体の変化

例えば、猫背から巻き肩を作り出してしまい、肩や首に痛みを感じてしまったり、猫背からO脚を作り出してしまい、股関節や膝に痛みを感じてしまったりと、ほかの関節に関節痛を引き起こしてしまったりしてしまいます。他にも、猫背によって身体重心のバランスが崩れることにより、歩行に制限が現れ、歩くスピードが遅くなったり、歩ける距離が短くなったり、歩くときにバランスを取りずらくなって躓きが増えたりといったことが起こることもあります。

Changes in walking with aging. Stagger. fatigue. Stumbling elderly

また、痛みといった症状のほかにも、見た目(「容姿」ボディーライン)の変化も引き起こしてしまいます。最もわかりやすい変化は、猫背になり背筋が前かがみになることで、見た目に暗い印象を持たれてしまったり、猫背によって肩甲骨の可動域が狭くなることにより、背中の筋肉の活動が制限され、結果的に背中に脂肪が溜まって「背中太り」になってしまうということもあります。

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猫背が原因で背中が痛くなる理由は?

  1. 背骨にかかる負担を分散できなくなるため
  2. 反り腰を助長してしまうため
  3. 筋肉への負担が大きくなり血流障害を引き起こすため

上記、3点がイメージしやすい大きな問題点かと思います。以下に、一つずつ深掘りして説明を加えていきます。

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①背骨にかかる負担を分散できなくなるため

背骨にかかる負担とは何か?ですが、これは頭の重さを支えるということになります。

通常、関節や靭帯などで支える「構造的支持」と筋肉で支える「機能的支持」の2つによりこの機能がなされいています。

猫背では、この構造的支持における支えが低下することにより、筋肉で支える機能的支持に頼らざるを得なくなり、筋肉に通常とは異なる使い方を強いられたり、通常より過度な負荷が加わり続けることにより、やがて痛みという症状に変化してしまうのです。

背骨(専門用語では「脊柱」)の役割は?

脊柱は、7個の頸椎、12個の胸椎、5個の腰椎で構成されています。

日常生活の様々な姿勢において頭の重みや体幹の重みを重力下で支え、1カ所に力が集中しないように常に分散をしてくれています。

頭の重みは何kgあるかご存じですか?

成人の頭の重さは4~6kgと言われており、この重さを背骨や首・肩甲骨周りの筋肉が支えていることになります。猫背やスマホ首に代表されるような前傾姿勢が強くなればなるほど負荷は大きくなり、日本生活習慣病予防協会の発表によると、最大で27kgの重さになってしまうと言われています。27kgとは小学校3年生の児童の平均体重と一致します。

猫背と反り腰、通常の姿勢アライメントとは?

通常の背骨のアライメントは、「S字カーブ」を描いているとされています。頸椎は前弯、胸椎は後弯、腰椎は前弯位を良いバランスで呈していることが理想的です。

猫背とは、頸椎の前弯が消失し、胸椎の後弯が増大される状況のことを指します。

反り腰とは、胸椎の前弯が消失し、腰椎の前弯が増大される状況のことを指します。

②反り腰を助長してしまうため

猫背により身体が前に傾き、重心が前方に変化することに対して起こってくる変化として、腰を反って身体を後ろ側に起こし、前方に傾いた重心位置を後方に修正しようという変化が起こります。

これが、反り腰です。

反り腰の治し方!反り腰改善ストレッチと反り腰矯正筋トレについて 👈こちらの記事もどうぞ!

反り腰は、言うまでもなく腰痛の原因になります。詳しくは、上記リンクの記事を参照ください!

③筋肉への負担が大きくなり血流障害を引き起こすため

猫背の姿勢になることにより、首の後ろ側で頭の重みを支えている筋肉(頚半棘筋、頚棘筋、板状筋、斜角筋など)は常に収縮位(筋肉に力が入って固まっている状況)にあります。

また、胸椎の位置にある脊柱起立筋群、広背筋、肩甲骨周囲にある菱形筋や僧帽筋などは猫背によって常に引き延ばされたような負担がかかります。

筋肉には形状記憶のような特性があり、長い間、猫背や反り腰などの崩れた姿勢をとっていることで収縮不全(力が入りにくくなった)が起こったり、弛緩不全(力を抜くことができなくなった)が起こります。どちらも、背中の痛みを引き起こす原因になってしまいます。

通常、筋肉の中には毛細血管が存在(だから筋肉は赤いのです)し、筋肉が収縮-弛緩を繰り返すことで血液供給が身体各所にされています。血液の中には栄養素や酸素など様々なものが運搬されています。

猫背により、筋肉が機能破綻することで血流障害が起こり、酸欠状態になってしまうことで痛みを引き起こしてしますということです。

猫背で背骨が痛い原因は何?理学療法士が徹底解説part①のまとめ

今回の記事では、猫背によって引き起こされる症状や身体的変化についてまとめて情報発信を行ってまいりました。

この記事で記載しきれなかった部分もたくさんありますし、その人それぞれの原因があると思っています。

世の中、たくさんの施術家(整骨院や鍼灸院や整体・カイロプラクティックなど)の方がいらっしゃいます。

理学療法士は姿勢や動作分析のプロです!LEAP Physio Lab.は「理学療法士×整体」的確な原因分析から施術+ストレッチや運動指導まで幅広い対応が可能です。

皆さまのお越しをお待ちしております。

最後まで、お読みいただきありがとうございました。

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