World Cupカナダ大会「乾友紀子選手 Free Routine」遠征帯同報告

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World Cup 2023 CANADA大会帯同の記事も今回の記事が最後になります。

前回の記事では、Technical ROUTINEでのまさかの敗北までをお伝えして参りました。今回の記事では、その翌日に行われたFree ROUTINEの様子を綴っていきたいと思います。

下の写真のような会場で行われます。昨シーズンまでは、FINA(国際水泳連盟)でしたが、WORLD AQUATICSに名称が変更されています。ASの大会カラーは紫でしたが今シーズンからはブラックで背景は統一されるようになりました。

スタート台への選手の入場も位置が変わり、以前は横から歩いて(行進して)入場でしていました(シンクロのイメージと言ったらこの入場シーンを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか?)が、センターからの登場となり、バックパネルのLEDディスプレイには、「競技カテゴリー」「出場選手紹介」「出場選手紹介VTR」が流れるようになっています。

これも、AS選手を知ってもらい、気軽に観客に楽しんでもらおうという工夫なのでしょうね。

アーティスティックスイミング乾友紀子選手World Cup帯同記 Solo Free編

アーティスティックスイミング乾友紀子選手 Solo Free 本番を迎えるまで

前日のSolo Technicalで思いもよらず2位になったことで、どんな雰囲気で朝を迎えているか心配で、いつもより少し早い目に彼女のホテルに向かいました。

敗因分析はTechnicalの当日から空き時間で始めていました。judgeがつけた点数の詳細を井村コーチ・乾選手・私の3人で眺めながら、あーでもない、こーでもないと話し合います。ある程度結論が出たところで、「じゃあ、次はこうしよう」とすぐに前を向いて進みだします。この切り替えの早さが、このチームのいいところだと実感しています。

話は、反れましたが彼女の様子です。

やはり、睡眠は浅く予定よりもだいぶと早く目覚めてしまったようです。やはり、目に見えないダメージが当然ですがあるんですね。。。

しかし、Freeの演技の本番があるので、身体が動くように準備して仕上げないといけません。合宿中でもあることですが、こんな日は身体の動きも悪いんです。筋肉に元気がないというか、動きがピリッとせず、全体的に冴えないんです。

こんな日に、気を付けていることはいつもより汗💦をかかせるということです。筋温や体温・心拍数を高め、身体が動くようにエンジンで言うと暖機運転~アイドリングの状態をwarming-upでは作るようにイメージしながらサポートをしているのです。

ホテルを送り出し、次に彼女に合うのは会場練習および最終の曲かけ練習が終了して最後の調整を行うときになります。

水中での最終調整の時の身体の状態を本人および井村コーチから丁寧に聞き取り、本番に向けて最終調整プランを考えて施術していきます。とはいっても、数10分の限られた時間ですから、時間とも勝負しないといけません。下記の写真は前回の記事と一緒で使いまわしですが、こんな感じで最終調整を行っています。

アーティスティックスイミング乾友紀子選手 Solo Free 本番

Solo Freeの出場選手は10名で、乾選手は3番目の出場順です。昨日Technicalで優勝をしたウクライナのMarta Fiedina選手は直前で出場を取りやめました。

ASでは、直前に出場を取りやめることもよくあり、これは作戦のときもありますし、本当に体調が悪いこともあります。多くの場合は前者が理由で、いわゆる「勝ち逃げ」ということです。judgeや世界に「私は昨年の世界チャンピオンに勝った」という印象を残すことが目的です。

また、話が反れてしまいましたが演技をご覧ください。

ご覧いただけましたでしょうか?どうでしょうか?

Solo FreeのテーマはOROCHI「オロチ」です。昨年世界チャンピオンに輝いた演目とテーマ及び楽曲は同じですが、振付を新ルールに合わせてやり直し、良かった部分を残し、その他は全く新しいルーティーンに仕上がっています。

昨日の敗戦を引きずることなく、堂々とした演技であったと私は振り返っています。演技内容の細かなダメなところはもちろんありますが、表現力や会場の雰囲気をガラッと変え、観客を引き込むような演技が素晴らしかったように記憶しています。

得点ですが、TOTAL DEGREE OF DIFFICULTY 26.4500、ARTISTIC IMPRESSION 95.0500、ELEMENTS 224.7791で、合計が319.8291でした。

2位はスペインのLilou LLUIS VALETTE選手で、TOTAL DEGREE OF DIFFICULTY 19.1000、ARTISTIC IMPRESSION 85.2000、ELEMENTS 154.9041で、合計240.1041でした。

79.7250という大差を付けての優勝です。すべての項目で圧倒的な差を付けて見事、金メダルを獲得しました。

表彰式の様子はコチラです。

World Cupカナダ大会「乾友紀子選手 Free Routine」遠征帯同報告のまとめ

これまで、3記事にわたってWorld Cup 2023 CANADA大会への帯同の様子を綴ってきました。

いかがだったでしょうか?

5月初旬にはWorld Cup 2023FRANCE大会が行われます。帰国したのちにすぐに練習を開始し、ルーティーンの構成を大幅に変更してさらにレベルアップした演技になっています。

このブログを書いている現在も合宿真っただ中です。さらにハードになった2つのルーティーンでFRANCE大会を戦い抜いてきます。

FRANCE大会はどのような結果になるのか楽しみです。World Cup第2戦。決戦の地はFRANCEです。ヨーロッパ大陸開催ということもあり、イタリア・フランス・スペイン・ギリシャ・オーストリア・ウクライナなどSOLOの選手の出場者が増えることが予測されます。

そういった中で、しっかりと評価を受けて来るSUPER FINAL大会(SPAIN)、大本番の世界水泳に向けて弾みをつけたいと思っています。

また、FRANCE大会が終了すれば帯同記としてまとめて発信したいと思っています。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

次回の記事も楽しみにしていただけると幸いです。

あわせて、こちらの記事もどうぞお読みください。

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