2023.06.03 現地時間11:00~(日本時間18:00~) SOLO FREEの本番が始まりました。前回記事でもお伝えしましたが、今大会から、World aquaticsのYOUTUBEチャンネルでのライブ配信がなくなりました。理由は、各選手が演技の際に使用している楽曲が著作権に引っかかり、映像を流すことができないとGoogleから注意があったようです。
フィギュアスケートのように大会運営やフェデレーションで著作権のかかる楽曲の使用権利を買い上げていれば良いのですが、ArtisticSwimmingではそこまでのことができていないようで、今回の大会からライブ配信のプラットフォームを以下のリンクのサイトに変更して行うことになりました。
アーカイブ配信も残っていると思いますので、登録していただきご視聴してみてください!私も、登録してこのサイトから大会の様子を見てみましたが、かなりきれいで見やすい映像になっています!
今回のWorld Cup 2023 SUPER FINAL大会でこのサイトでのLIVE配信がうまくいけば、7月の世界水泳大会@福岡でもこのサイトを使ってLIVE配信を行う予定という情報を耳にしていますので、今のうちに登録しておけば、7月もLIVE配信を楽しめると思います!
過去のWorld cup帯同の記事は以下の通りですので、まだお読みでない方は合わせてご覧くださいませ。
#1 CANADA Markham大会 16-18 Mar
この大会に関する記事はコチラです。まだお読みになられていらっしゃらない方はこの機会に合わせてお読みいただけると嬉しいです。
#2 FRANCE Montpellier大会 05-07 May 2023
この大会に関する記事はコチラです。まだお読みになられていらっしゃらない方はこの機会に合わせてお読みいただけると嬉しいです。
#3 EGYPT Soma Bay大会 13-15 May 2023(乾選手は出場なしのため記事はありません)
#4 SUPER FINAL SPAIN Oviedo大会 02-04 Jun 2023
この大会に関する記事はコチラです。まだお読みになられていらっしゃらない方はこの機会に合わせてお読みいただけると嬉しいです。
アーティスティックスイミング乾友紀子選手 World Cup帯同記 FREE編
アーティスティックスイミング Free ROUTINEとは?
Free ROUTINEとは、フィギュアスケートでいうフリープログラムのカテゴリーで、ArtisticSwimmingのFree ROUTINEは、2分15秒±5秒の演技時間の間にHYBRID(ハイブリッド:自由な脚技の組み合わせ)を7つ取り入れた構成で、HYBRIDの出来栄え、技術力、正確さや難しさ(難易度)と演技全体の振付けや曲との同調性や芸術性、演技力、流動さなどを競います。
それぞれ、技術力や正確さなどはExecution judge(5名)が採点し、難易度の認定はTechnical controller(3名)が行い、芸術性や演技力などはArtistic Impression judge(5名)が採点を行います。
アーティスティックスイミング Free ROUTINEの注目選手は?
前回のTechnical ROUTINEの記事でもお伝えしたので同じなのですが、
2022年世界選手権@Budapestで世界チャンピオンに輝いた乾友紀子選手はもちろんのこと、そのライバルとしてずっと戦っているのが、UkraineのFIEDINA Marta選手です。彼女の武器は、175cmを超える高身長と、長い手脚を活かした大きな演技です。また、関節も柔らかく、しっとりと柔らかな演技も見どころです。
そして、今大会の開催国のSpainのTIO CASAS Iris選手も最近注目の選手です。彼女も高身長と長い手脚を活かした大きな演技力が見どころです。また、ご両親が音楽家ということもあり、曲との同調性や曲と演技の表現力なども彼女の演技の魅力です。
7月に開催される世界水泳大会@福岡の際には、上記選手に加えて、ITALYのLinda CERRUTI選手(世界水泳2022@Budapest 4位)、AUSTRIAのVasiliki ALEXANDRI選手(世界水泳2022@Budapest 5位)、GREECEのEvangelia PLATANIOTI選手(世界水泳2022@Budapest 3位)が注目選手です。
アーティスティックスイミング乾友紀子選手 Free ROUTINE結果
結果は、以下の通りです。乾友紀子選手の優勝はしっかりと狙って練習通りの演技ができていたので文句なしの結果でした。また、演技した10選手の内、唯一、一人だけベースマーク(Technical controllerのチェックで技不認定判定)なしという記録も残しました。
1位:INUI Yukiko(JPN-Japan)
2位:TIO CASAS Iris(ESP-Spain)
3位:LAMOTHE Audrey(CAN-Canada)
4位:ALAVIDZE Mari(GEO-Georgia)
注目選手として名前を挙げていた、UkraineのFIEDINA Marta選手はHYBRID-3/4/5/6(脚技の組み合わせ)の4項目で申告していた構成が不完全な演技内容であったためTechnical controllerの判断で不認定となり点数を落とし、6位という結果に終わってしまいました。また、SpainのTIO CASAS Iris選手は、HYBRID-2が不完全であったためTechnical controllerの判断で不認定となり点数を落としました。順位を下げてしまったFIEDINA Marta選手の間にノーミスで申告していた演技を完遂したCanadaのLAMOTHE Audrey選手、GeorgiaのALAVIDZE Mari選手が入り込んだ形となっています。
アーティスティックスイミング乾友紀子選手 Free ROUTINEの演技と得点
試合会場で私が撮影した動画をご覧ください。今回3位に入ったLAMOTHE Audrey選手、4位に入ったALAVIDZE Mari選手の映像は、全く注目していなかった選手だったので申し訳ありませんが、映像はありません。
優勝 INUI Yukiko(JPN-Japan)
TOTAL DEGREE OF DIFFICULTYが36.35点、ELEMENTSが157.8395点、ARTISTIC IMPRESSIONが94.4500点、合計252.2895点
2位 TIO CASAS Iris(ESP-Spain)
TOTAL DEGREE OF DIFFICULTYが29.95点、ELEMENTSが125.7000点、ARTISTIC IMPRESSIONが93.4000点、合計219.1000点
3位 LAMOTHE Audrey(CAN-Canada)
TOTAL DEGREE OF DIFFICULTYが25.7点、ELEMENTSが105.9500点、ARTISTIC IMPRESSIONが85.7000点、合計191.6500点
4位 ALAVIDZE Mari(GEO-Georgia)
TOTAL DEGREE OF DIFFICULTYが22.8点、ELEMENTSが89.1478点、ARTISTIC IMPRESSIONが81.1000点、合計170.2478点
6位 FIEDINA Marta(UKR-Ukraine)
TOTAL DEGREE OF DIFFICULTYが15.55点、ELEMENTSが65.1333点、ARTISTIC IMPRESSIONが92.0000点、合計157.1333点
アーティスティックスイミング乾友紀子選手 FREE総まとめ編
#1 CANADA大会、#2 FRANCE大会、#4 SUPER FINAL SPAIN大会と3大会戦ってきました。3大会での点数の変化を簡単にまとめてみました。
Yukiko CAN | Yukiko FRA | Yukiko SPN | |
HYBRID-1 | 11.7042 | 22.0000 | 23.8500 |
HYBRID-2 | 24.0125 | 29.2500 | 29.7500 |
HYBRID-3 | 10.5000 | 26.9063 | 28.3833 |
HYBRID-4 | 10.3000 | 13.0000 | 19.0979 |
HYBRID-5 | 12.7500 | 25.3500 | 25.5000 |
HYBRID-6 | 21.6729 | 15.2354 | 16.3083 |
HYBRID-7 | 21.4500 | 15.2375 | 14.9500 |
EXC | 112.3896 | 146.9792 | 157.8396 |
CHO&MU | 39.5500 | 39.9000 | 39.2000 |
PERFORM | 27.5000 | 28.0000 | 27.7500 |
TRANS | 28.0000 | 27.5000 | 27.5000 |
IMP | 95.0500 | 95.4000 | 94.4500 |
TOTAL | 207.4396 | 242.3792 | 252.2896 |
Technical ROUTINE同様に、「IMP」の点数は大会ごとに若干誤差が出ていますが、「EXC」「IMP」「TOTAL」の点数は右肩上がりに向上していると考えられます。今回のSUPER FINAL大会は特に「IMP」の審判員の点数が大会全体的に低かったです。
7月に迎える大本番の世界水泳@福岡に向けて、分析を再度行いながら戦い方と強化の戦略を練り直して、万全の状態に仕上げていきたいと思います。
大会を終えた後は#2のFRANCE大会同様にホテル内のFitnessルームでウェイトトレーニングを行ってきました。
大きな筋出力の低下もなく、今大会もうまくコンディションを維持しながら7月の世界水泳に向けて経過していると思います。
写真はトレーニング中の1枚です。Fitnessルームはホテルの最上階にあり、窓の外にはSpain Oviedoの街並みが一望できます。
乾友紀子選手 スペイン遠征Free Routineも金メダル!2冠達成!World Cup 2023 champion!のまとめ
7月の世界水泳大会@福岡に向けて、今シーズンは新ルールで迎える初のシーズンであっため、遠征を数こなしながら世界の傾向や大会の雰囲気や流れを経験することも強化計画の1つとして進めてきました。
約1か月に1度の海外遠征で疲労も溜まりながらですが本当に行って良かった遠征ばかりでした。World Cupシリーズでは、シリーズチャンピオンにもなり、昨年の世界チャンピオンに次いで2つ目のタイトルを獲得することもできました。
大本番まであと約1か月です。最後の最後まで最善を突き詰めてサポートしていきたいと思います。
今回の記事も最後までお読みいただきありがとうございました。
次回の記事も楽しみにしていただけると幸いです。
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