腰部脊柱管狭窄症を運動で治す!①

腰痛

腰部脊柱管狭窄症とは

前回までの記事では、腰椎椎間板ヘルニアに関する記事を書いてきました。

今回は、腰痛症状で腰椎椎間板ヘルニアと並んで多く見られる腰部脊柱管狭窄症について記載していこうと思います。

腰椎椎間板ヘルニアは椎間板が後方や外側に逸脱(飛び出て)神経を圧迫したり、周囲組織に炎症を引き起こすことで下肢痛や腰痛を引き起こすのが特徴でした。腰部脊柱管狭窄症は、腰椎の不安定性が原因で、脊柱管と言われる神経の通り道が狭くなり、神経が圧迫されることで下肢痛や腰痛、歩行障害などが引き起るのが特徴です。

腰椎椎間板ヘルニアでは、身体を前屈すると症状が出やすいのに対して、腰部脊柱管狭窄症では身体を後屈すると症状が増悪し、前屈すると症状が緩和されやすいことが特徴です。

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腰部脊柱管狭窄症の症状について

脊柱管狭窄症では腰や脚の痛み、痺れなど様々な症状が出ることが多いです。

  1. 歩いているとだんだん下肢(太ももからふくらはぎやすねにかけて)のしびれや痛みが出て歩けなくなるが、少し休むと症状が治まってまた歩けるようになる。(間欠性跛行と呼ばれています)
  2. 立っていると下肢のしびれや痛みがひどくなることがある。
  3. 身体を前かがみにしたり、座ったりすると症状が緩和される。
  4. 身体を後屈するとつらい、または症状がひどくなる。
  5. 腰痛はそれほど強くないが、下肢の痛みや痺れが強い。
  6. 歩くのはつらいが自転車には乗れる。
  7. 下肢に力が入りにくい。
  8. お尻のまわりにしびれなど異常感覚がある。
  9. 便秘、頻尿、尿もれ、残尿感など、排便・排尿障害がある。

などが代表的な症状です。

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腰部脊柱管狭窄症の特徴

脊柱(背骨)は、椎骨とそれをつなぐ椎間板や靭帯(前縦靭帯、後縦靭帯、黄色靭帯)などで構成されており、その内側には脊髄神経が通る「脊柱管」と呼ばれる場所があります。

脊柱管狭窄症とは、その脊柱管が狭くなり、中を通る神経が圧迫・牽引を受けたことにより症状を発生させる病気です。

一般的には加齢とともに50歳代から徐々に増え始め、60~70歳代に多くみられます。

一説には、高齢者の10人に1人は腰部脊柱管狭窄症であるともいわれています。

要するに、加齢とともに身体を構成する構造には変化が生じ、レントゲンやMRIなどを撮影すると、症状の有無・大小にかかわらず、脊柱管狭窄症と診断されうる所見が写し出される可能性が高いということになります。

加齢による構造の変化(関節可動域の減少や筋力低下などの加齢に伴う退行変化をここでは言っています)に加え、仕事や日常生活での負担(生活上の使い方のクセ)、姿勢の崩れ(関節アライメントの歪みなど)などにより、変形することで脊柱管が狭くなると言われています。

それによって中を通る神経が圧迫されて、腰や脚の痛み、痺れなどの症状を引き起こし、その症状は圧迫される神経の場所(神経高位)によって異なります。

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腰部脊柱管狭窄症と間欠性跛行について

脊柱管狭窄症における代表的な症状は、立っている時や歩行時の、殿部痛や下肢痛への放散痛です。

多くの場合、歩くことで疼痛が出現し、座るなどして少し休息で再び歩くことができるようになる「間欠性跛行(かんけつはこう)」を呈します。

間欠性跛行とは、5分間の連続歩行による移動ができない状態を指します。

距離で言うのはそれぞれ体格が異なるので難しいですが、バス停1区間ほどの距離の移動が困難な状況と書かれているものが多いです。

また、間欠性跛行には「神経性」と「血管性」の2種類があり、脊柱管狭窄症の場合は神経性由来になります(前かがみになるなど姿勢を変化させることで症状が緩和するタイプ)。

後者の血管性の間欠性跛行は閉塞性動脈硬化症などの内科的疾患で見られるものです。(姿勢変化には関係なく、立ち止まって休憩するだけで症状が緩和するタイプ)

馬尾神経が障害される場合や、神経根が障害される場合、あるいは両方が混合している場合などいくつかのタイプに分けられています。

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腰部脊柱管狭窄症を運動で治す!①のまとめ

腰部脊柱管狭窄症を運動で治す!①では、腰部脊柱管狭窄症の主症状や特徴、よく引き起る歩行時の下肢症状で代表的な間欠性跛行についてお伝えをさせていただきました。

次回の記事では、腰椎の支持・安定に関する体幹筋の話を交えながら、脊柱管狭窄症にたいする運動での対処法の要についてお伝えしたいと思います。

次回の記事も楽しみにしてください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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