いよいよ、今回から大会本番の記事になります。
2023.06.02 現地時間11:00~(日本時間18:00~) SOLO TECHNICALの本番が始まりました。
今大会から、World aquaticsのYOUTUBEチャンネルでのライブ配信がなくなりました。理由は、大会運営側から次のように説明がありました。各選手が演技の際に使用している楽曲が著作権に引っかかり、映像を流すことができないとGoogleから注意があったようです。
フィギュアスケートのように大会運営やフェデレーションで著作権のかかる楽曲の使用権利を買い上げていれば良いのですが、ArtisticSwimmingではそこまでのことができていないようで、今回の大会からライブ配信のプラットフォームを以下のリンクのサイトに変更して行うことになりました。
アーカイブ配信も残っていると思いますので、登録していただきご視聴してみてください!
過去のWorld cup帯同の記事は以下の通りですので、まだお読みでない方は合わせてご覧くださいませ。
#1 CANADA Markham大会 16-18 Mar
この大会に関する記事はコチラです。まだお読みになられていらっしゃらない方はこの機会に合わせてお読みいただけると嬉しいです。
#2 FRANCE Montpellier大会 05-07 May 2023
この大会に関する記事はコチラです。まだお読みになられていらっしゃらない方はこの機会に合わせてお読みいただけると嬉しいです。
#3 EGYPT Soma Bay大会 13-15 May 2023(乾選手は出場なしのため記事はありません)
#4 SUPER FINAL SPAIN Oviedo大会 02-04 Jun 2023
この大会に関する記事はコチラです。まだお読みになられていらっしゃらない方はこの機会に合わせてお読みいただけると嬉しいです。
アーティスティックスイミング乾友紀子選手 World Cup帯同記 TECHNICAL編
アーティスティックスイミング Technical ROUTINEとは?
Technical ROUTINEとは、フィギュアスケートでいうショートプログラムのカテゴリーで、ArtisticSwimmingのTechnical ROUTINEは、2分±5秒の演技時間の間にElements(エレメンツ:決められた規定要素)を5つとHYBRID(ハイブリッド:自由な脚技の組み合わせ)を2つ取り入れた構成で、Elementsの正確さ(技術力)とHYBRIDの出来栄えや難しさ(難易度)と演技全体の振付けや曲との同調性や芸術性、演技力、流動さなどを競います。
それぞれ、技術力や正確さなどはExecution judge(5名)が採点し、難易度の認定はTechnical controller(3名)が行い、芸術性や演技力などはArtistic Impression judge(5名)が採点を行います。
アーティスティックスイミング Technical ROUTINEの注目選手は?
2022年世界選手権@Budapestで世界チャンピオンに輝いた乾友紀子選手はもちろんのこと、そのライバルとしてずっと戦っているのが、UkraineのFIEDINA Marta選手です。彼女の武器は、175cmを超える高身長と、長い手脚を活かした大きな演技です。また、関節も柔らかく、しっとりと柔らかな演技も見どころです。
そして、今大会の開催国のSpainのTIO CASAS Iris選手も最近注目の選手です。彼女も高身長と長い手脚を活かした大きな演技力が見どころです。また、ご両親が音楽家ということもあり、曲との同調性や曲と演技の表現力なども彼女の演技の魅力です。
アーティスティックスイミング乾友紀子選手 Technical ROUTINE結果
結果は、以下の通りです。乾友紀子選手の優勝はしっかりと狙って練習通りの演技ができていたので文句なしの結果でした。
1位:INUI Yukiko(JPN-Japan)
2位:TIO CASAS Iris(ESP-Spain)
3位:LAMOTHE Audrey(CAN-Canada)
4位:FIEDINA Marta(UKR-Ukraine)
注目選手として名前を挙げていた、UkraineのFIEDINA Marta選手はHYBRID-2(脚技の組み合わせ)で申告していた構成が不完全な演技内容であったためTechnical controllerの判断で不認定となり点数を落としました。
また、SpainのTIO CASAS Iris選手は、Elementsの1つが不完全であったためTechnical controllerの判断で不認定となり点数を落としました。順位を下げてしまったFIEDINA Marta選手の間にノーミスで申告していた演技を完遂したCanadaのLAMOTHE Audrey選手が入り込んだ形となっています。
アーティスティックスイミング乾友紀子選手 Technical ROUTINEの演技と得点
試合会場で私が撮影した動画をご覧ください。今回3位に入ったLAMOTHE Audrey選手の映像は、全く注目していなかった選手だったので申し訳ありませんが、映像はありません。
優勝 INUI Yukiko(JPN-Japan)
TOTAL DEGREE OF DIFFICULTYが31.55点、ELEMENTSが162.9717点、ARTISTIC IMPRESSIONが105.4500点、合計268.4217点
2位 TIO CASAS Iris(ESP-Spain)
TOTAL DEGREE OF DIFFICULTYが28.65点、ELEMENTSが137.5299点、ARTISTIC IMPRESSIONが102.4000点、合計239.9299点
3位 LAMOTHE Audrey(CAN-Canada)
TOTAL DEGREE OF DIFFICULTYが28.20点、ELEMENTSが143.3617点、ARTISTIC IMPRESSIONが96.1500点、合計239.5017点
4位 FIEDINA Marta(UKR-Ukraine)
TOTAL DEGREE OF DIFFICULTYが22.10点、ELEMENTSが126.1534点、ARTISTIC IMPRESSIONが104.0500点、合計230.2034点
アーティスティックスイミング乾友紀子選手 TECHNICAL総まとめ編
#1 CANADA大会、#2 FRANCE大会、#4 SUPER FINAL SPAIN大会と3大会戦ってきました。3大会での点数の変化を簡単にまとめてみました。
Yukiko CAN | Yukiko FRA | Yukiko SPN | |
TRE1a | 17.8200 | 18.1800 | 19.6200 |
TRE2a | 20.6000 | 21.4000 | 21.4000 |
TRE3 | 22.1867 | 23.0400 | 22.8267 |
TRE4a | 19.9133 | 21.0733 | 20.4933 |
TRE5a | 16.6400 | 17.6000 | 17.6000 |
HYBRID-1 | 19.2400 | 28.4433 | 32.5067 |
HYBRID-2 | 18.1667 | 24.5567 | 28.5250 |
EXC | 134.5667 | 154.2933 | 162.9717 |
CHO&MU | 50.8500 | 49.0500 | 49.9500 |
PERFORM | 28.2500 | 27.5000 | 28.0000 |
TRANS | 28.2500 | 26.2500 | 27.5000 |
IMP | 107.3500 | 102.8000 | 105.4500 |
TOTAL | 241.9167 | 257.0933 | 268.4217 |
「IMP」の点数は大会ごとに若干誤差が出ていますが、おおむね「EXC」「IMP」「TOTAL」の点数は右肩上がりに向上していると考えられます。
7月に迎える大本番の世界水泳@福岡に向けて、分析を再度行いながら戦い方と強化の戦略を練り直して、万全の状態に仕上げていきたいと思います。
乾友紀子選手 SUPER FINAL大会初日Technical Routine堂々の金メダル!のまとめ
今回は、World Cup 2023 SUPER FINAL大会でのTechnical ROUTINEの本番の映像と結果を記事にしてきました。
試合を重ねるごとに課題が見つかり、強化をして、強くなっていく姿を日々目の当たりにしています。 7月に迎える大本番の世界水泳@福岡に向けて今まで以上の強化を図り、万全のサポート体制でコンディションを引き上げていきたいと思います。
今回の記事も最後までお読みいただきありがとうございました。
次回の記事も楽しみにしていただけると幸いです。
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